日帰り登山へGO!>茨城県の山>坊主山(筑波山の一峰)

女体山、男体山につづく3つ目の峰


坊主山ぼうずやま 標高709.7m 4等三角点  筑波山の一峰 地理院地図
駐車場から山頂まで1時間20分 茨城県桜川市
筑波山の北西部中腹にある峰。筑波山上部の女体山、男体山の2峰に続く3つ目の峰。山名の由来は、筑波山上部の2峰が男体山・女体山と名付けられているのに関連して中腹にある3つ目の峰をその子どもに例えて付けた山名と思われ、また、当山西麓に薬王院という寺があることも合わせて「坊主山」と名付けられたと思われる。他、「太郎山」、山頂に三角形の岩があることから「三角石峰」とも呼ばれたりする(明治26年発行の吉田東伍著『大日本地名辞書』には「三角石剣峰」「剣峰」などの呼び名も記されている)が、いずれも俗称で、この3つ目の峰の正式名称は無い。ちなみに、山頂に設置されている四等三角点の点名は「羽鳥」である。
麓の薬王院は延暦元年(782)最仙上人の開創と伝えられ、椎尾山椎尾寺と号し、御本尊である薬師瑠璃光如来像(鎌倉末期~南北朝期、伝教大師の作と伝わる金銅仏)と、宝永元年(1704)建立の三重塔は、茨城県指定有形文化財となっている。薬王院西麓の筑紫湖(=人造湖=つくしこ調整池)畔から薬王院を経て筑波山上部(筑波山男体峰北側山腹、筑波自然研究路の「大石重ね」付近)へ続く「薬王院コース」と呼ばれる登山道が通っている。
【常磐自動車道土浦北からの場合】料金所を出たら下妻・つくば方面へ→国道125→県道14→県道41筑紫湖方面へ→薬王院方面へ→薬王院の駐車場が現れる(第1駐車場)→第2駐車場(電話ボックスがある)を通過→第3駐車場(この駐車場が登山者用の駐車場です。道の両側に駐車スペース) グーグルマップ 【参考】椎尾山薬王院:茨城県桜川市真壁町椎尾3178
トイレは薬王院に至る手前にある筑紫湖(=人造湖=つくしこ調整池)畔の駐車場にあります。この駐車場の南側へ車道を少し進んだところに薬王院コースの登山口あり。そこから登った場合、薬王院まで約25分。)

南西方面から見た筑波山坊主山(筑波山のページ)

2023.4.雷乃発声

薬王院コース

薬王院の第3駐車場。ここが登山者用の駐車場です。
 車道の両側に駐車スペースがあります。
 この駐車場の山側に登山口があります(石祠が目印)が、
 薬王院方面(第2駐車場方面)へ車道を少し下りたところにも登山口があり、
 そちらに案内板があるので確認のためそちらから登り始めました。

写真クリックで案内図拡大します

②第2駐車場と第3駐車場の間にある登山口
筑波山歩道案内板
があります。第3駐車場から1分くらい。
案内板の上の辺り標高190m
(筑波山頂まで2960m/薬王院まで100m)道標アリ

③案内板のある登山口から1分位で第3駐車場への分岐。
(第3駐車場横の石祠がある登山口から来た場合、ここで合流。どちらの道で来ても大差ありません)

④登山口から30分ほど登ってゆくと
車道鬼ヶ作林道に出ます。
車道を横切り、さらに上へと登って行きます。
標高420m地点。
筑波山頂まで1622m(薬王院から1438m)。
(所々にこのような道標が立っています)
 
 ⑤長~い木段
 (丸太を横に置いた階段)の
 登りが続きます。
 この連続する長い木段登りは
 30分ほど続きます。そこそこ急坂。

標高670m地点。筑波山頂まで942m(薬王院から1968m)。
この地点の辺りで、ず~っと続いてきた長い木段登りはとりあえず終了。

坊主山への分岐。道標、案内板等は立っていませんが、人によって踏み固められ出来た道筋が奥の登り坂へと続いているのが確認できます。

⑧露出した大きな岩の横を通過し、さらに上へ登って行くと、正面に、三角形のおにぎりのような形をした大きめの岩が「で~ん」と現れます!坊主山山頂です!
明治26年発行の『大日本地名辞書』には三角石峰三角石剣峰剣峰などと記されています。

坊主山山頂
岩を裏側から見ると尖っている。こちらからだと「剣峰」というのも頷けます。
こじんまりとした静かな山頂の中央地面から、こんな様子で岩が露出していると(しかも苔むしている)、神聖な感じがする。
三角点は、この少し下にあります。(岩の横に立っている2本の石柱は三角点ではありません)

坊主山4等三角点 標高709.7m
           点名:羽鳥
山頂は木々が林立し、展望は期待出来ません。
が、さりげなく樹木に花が咲いていて、気持ちの良い空間でした。

  クロモジ  ナガバモミジイチゴ    コブシ




⑪木立ちの合い間から女体山がかろうじて見える。

このあと、坊主山への分岐(上写真⑦)まで戻り、筑波山頂へ向かう。


標高710m地点(筑波山頂まで566m、薬王院から2494m)」の道標が見えてきたら、もう少しで筑波山自然研究路に出ます(=薬王院分岐)。



薬王院分岐筑波山自然研究路に入る
筑波山の男体山中腹をぐるっと一周している道です。道標、案内図あり。
(薬王院から3.2㎞、つくし湖から3.7㎞の地点)

男体山腹北側を回るルートは御幸ヶ原まで0.5km/男体山腹南側を回るルートは御幸ヶ原まで0.9km

(案内図の正面の辺りに「大石かさね」があります)


御幸ヶ原まで距離が短い方の、男体山腹北側を回るルートで進みました

登山道脇にはたくさんの花

 クサイチゴ ナガバノスミレサイシン クサイチゴ キクザキイチゲ  ユリワサビ

⑮御幸ヶ原が見えてきました。
 男体山側のトイレの横を通って御幸ヶ原に出ます。

このあと、男体山、女体山を登ってから下山

各山頂部のルート・様子は筑波山のページを参照👉


下山は、男体山腹南側を回る筑波自然研究路で上写真⑭の分岐まで戻り、駐車場(薬王院方面)へ下りました(薬王院コース)。


⑯男体山頂へ向かう階段
 (お土産屋さん三浦亭の横)を
 上がって行きます。
 
 ⑰階段を上がったら、
 男体山頂へ登る道の向こう側にある
 コンクリートの道を進みます(=筑波自然研究路)

⑱大きな岩が現れる=立身石
展望台となっている立身石の上へは、脇道(白矢印)に入って階段を登るとスグ。岩の周囲は崖となっているので要注意。立身石の上は展望が良く、関東平野が見渡せます。

自然研究路(水色矢印)をもう少し先に進んだところには、立身石の下に下りる脇道もあります。


立身石の下に下りる。

⑲立身石の下に下りると、石碑が立ち並んでいます。
親鸞聖人舊蹟地:親鸞聖人がここで苦しむ餓鬼を救済したという伝説がある。
間宮林蔵點燭祈願之所:樺太と大陸との間に間宮海峡を発見した間宮林蔵(筑波郡谷井田村上平柳(現伊奈町)出身)が、13歳の時筑波山に登り、ここで瞑想・山霊に祈ったという。
辡榮聖者念佛三昧發得之地


自然研究路(コンクリート道)に戻り、薬王院方面へ。

⑳途中、道が二手に分かれる(「筑波山における植物の垂直分布」説明板がある地点)。ここには行く先を示す道標はありませんでした。自然遊歩道は下り道のほうです(上り道のほうは直接男体山頂へと向かう道)。
(ここでどっちへ行けばいいのか迷ってる人がいました。筑波山は地図無しで散策してる観光の人も多い。)

自然研究路を進む。この先、大石かさねまで行く間に東屋が2つあります。


大石かさね
 「小石を持って登山すると、
 疲れずに登れるし、罪や過ちも消える」
 という言い伝えのもと、登山者が
 ここに石を置いて行って、
 やがて石の塚になったという場所。
 
 ㉒大石かさねのスグ先に
 薬王院方面への分岐
 (上写真⑭の地点に戻りました)
 ここで筑波山自然研究路を離れ、
 薬王院コースで駐車場へと
 下りて行きます(朝、登ってきた道です)。

(ちなみに自然研究路は一周約50分、1.4kmです。)


道中の花


 アズマイチゲ キクザキイチゲ  ユリワサビ     カタクリ       ヤマブキ

  キブシ    ミヤマシキミ     アオキ

登山ルート
駐車場(約1時間25分→)坊主山  坊主山(約30分→)御幸ヶ原

薬王院第3駐車場
40 (薬王院コース)
車道を横切る(標高420m地点
40 (薬王院コース)
坊主山分岐
5
坊主山 標高709.7m4等三角点
3
坊主山分岐
10 (薬王院コース)
筑波自然研究路に出る
15分 (男体山腹北回り自然研究路・約0.5km)
御幸ヶ原 (男体山側のトイレの辺りに出ます)

御幸ヶ原から男体山、女体山へのルートは筑波山のページを参照

御幸ヶ原(約10分→/←約5分)男体山頂  御幸ヶ原(約15分→/←約10分)女体山頂

御幸ヶ原(約1時間40分→)駐車場  (自然研究路は一周約50分、1.4km)

御幸ヶ原
5 (南回り自然研究路)
立身石
30 (南回り自然研究路)
大石かさね
↓スグ
薬王院分岐(ここで自然研究路を離れる)
10 (薬王院コース)
坊主山分岐 53 坊主山
30 (薬王院コース)
車道を横切る(標高420m地点
35 (薬王院コース)
薬王院第3駐車場 

下山後は薬王院第2駐車場へ車で移動、薬王院参拝。筑波山といえば筑波山神社が有名ですが、こちらもなかなかの古刹です。推定樹齢500年という椎の大木があり、宝永元年(1704)建立の三重塔、御本尊の薬師瑠璃光如来像(鎌倉末~南北朝期の作)は茨城県指定文化財。


日帰り登山へGO!

筑波山①筑波山神社から登る(御幸ヶ原コース)

筑波山②つつじヶ丘から登る(お立石コース)

筑波山③北側中腹から登る(キャンプ場コース)

筑波山④北側中腹から登る(深峰歩道)最短ルート

筑波山麓神郡駐車場からつくば道をたどって登るルート