日帰り登山へGO! > 栃木県の山 > 大岩山(中腹に大岩毘沙門天)日本三毘沙門の一つ)
大岩山 おおいわさん 標高417m 大岩毘沙門天 👉 地理院地図 | |
男坂口駐車場から大岩山頂まで約1時間 | 栃木県足利市 |
足尾山地南端部、関東平野北縁部、JR両毛線足利駅の北北西約4㎞、山前駅の東北東約4㎞に位置する霊山。剣ヶ峰とも称される。当山の北側尾根続き上に行道山があり、南側中腹には、奈良時代・天平十七年(745)行基が開山と伝わる古刹、大岩毘沙門天(多門院最勝寺)がある。当寺の本尊である毘沙門天木像は、鎌倉後期から南北朝期のものと見られ、栃木県指定文化財に選出されている。また、京都・鞍馬山、奈良・信貴山の毘沙門天像とともに日本三毘沙門天(三多聞天)の一つに数えられる。他、大岩山毘沙門天最勝寺の悪口祭り(あくたいまつり)は奇祭で知られる。当山は足利県立自然公園に属す。
(毘沙門天びしゃもんてんは多聞天たもんてんとも称す。持国天じこくてん、増長天ぞうちょうてん、広目天こうもくてんと共に四天王の一尊。毘沙門天は北方の守護神で財宝を守るとされる。持国天は東方、増長天は南方、広目天は西方の守護神。) |
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🚙 近くのインターチェンジ☞ 北関東自動車道足利 または太田桐生 | |
🚙 駐車場:大岩山毘沙門天男坂口駐車場(旧サンフィールド駐車場)20台駐車可・トイレあり 👉 グーグルマップ / 大岩山毘沙門天天空西公園 20台駐車可・トイレあり 👉 グーグルマップ |
2025.4.牡丹華
![]() ①車で車道を進んで行くと、前方に「大岩山」「多聞天」と刻まれた石柱門(注連柱しめばしら)が見えてきます。 その右側に駐車場[旧サンフィールド・大岩毘沙門天 男坂口駐車場]。トイレあり。 (この駐車場の一段上にも駐車場アリ) 男坂、または古道で登る場合はこの注連柱(石柱門)から入って行きます。 女坂への入口は、車道を10分ほど上がって行った所の左側にあります(女坂公園を通り過ぎ、もう少しだけ車道を上へ上がった所)。 〈短時間で大岩山に登りたい場合は、天空テラスのある天空西公園の駐車場へ。そのまま車で車道を上がって行きます(赤点線)。上のほうまで行くと道幅が狭くなります。山側にある側溝、対向車に注意(バイクでツーリング、自転車サイクリングも多い)。〉 |
![]() ②男坂(石段)の横にある古道で登りました。 この古道は1300年前からの道らしい。 足利氏第四代の泰氏公が、百日詣りをし叶権現を開いた道でもある。 (叶権現へ行く場合はこの道) |
![]() ③古道入口から少し進んだところに叶権現の鳥居があります。 道沿いに沢が流れる。 |
![]() ④古道入口から20分ほどで叶権現(かのうごんげん)に到着! (駐車場から約20分) お参りに来ている人が数人いました。 どうやら霊験あらたからしい。 (お酒等を御供えする場合は、ここに置きっぱなしにしないで下さいと書いてあったのですが、それでもお酒が幾つか置きっぱなしだった。そういう場合は霊験あるのか?) |
叶権現で参拝し、さらに上へ登って行く。
![]() ⑤男坂・女坂からの道と合流。そばに子種岩があります。 [大岩毘沙門天/男坂・女坂/叶権現]分岐 (叶権現から約5分) (子種岩の先に栃木県指定文化財の石造層塔があります) ↓ 分岐から1分ほどで車道 |
![]() ⑥車道に出ます。大岩毘沙門天の石段下。[大岩毘沙門天0.1㎞/両崖山2.6㎞](関東ふれあいの道) 写真には映っていませんが、駒立岩というのがあります。 付近に駐車場2ヶ所アリ。一つは車4~5台分、もう一つは入口狭いが、入って行くと広い駐車場。 (赤点線は車道で天空西公園駐車場へ行くルート。道幅狭いです。対向車に注意。写真①の地点から車でさらに上がって行くとココを通過します。) |
![]() ⑦石段の中段に山門(仁王門)。正面に仁王像、内側におびんずる様像。 使われていない梵鐘も置いてありました。 山門は元禄六年(1693)改築のもの。 なお、仁王像は大きな写真でした。よくできている。行きは写真だとは気付かなかった。 下山時に、あれっ?と思い、よく見たら写真だった。修復中らしい。(2025.4.現在) |
![]() ⑧本堂までもう少し石段登り。山門(仁王門)と本堂の間にある、この40段の石段は宝永元年(1704)造立のもので足利市重要文化財になっています。300年以上前からある石段だ! 本堂へ上がりつく手前、石段の途中右側に鐘楼。一打¥100。 鐘楼の奥、木立の合い間からは筑波山が見えます。 |
![]() ⑨大岩山毘沙門天(大岩山多門院最勝寺)本堂 おおいわさん びしゃもんてん(おおいわさん たもんいん さいしょうじ) 建物は宝暦十二年(1762)再建のもの。築260年! まずはお参り。 本堂前にあった説明板によると、山王権現社→御神木→御神石→本堂という順序で参拝するらしいので、本堂の左側にある山王権現社に向かう。 |
![]() ⑩ ・・・ということで、まず山王権現社にお参り。 山王権現社は安土桃山時代(1570年頃-1600年頃)の建築物で、境内では一番古い建築物らしい。 天平十七年(745・奈良時代)行基上人が大岩山を開山して初めに祀ったのが山王権現という。 (同じ並びに西宮神社・稲荷神社・大黒天が祀られています) |
![]() ⑪次いで御神木の大杉権現を参拝。 (本堂の右のほうにあります) 御神木からは 救いの手が差し伸べられています! 最初に気づいた人スゴイ! |
![]() ⑫御神石 真神(まかみ) 大口真神(眷属のオオカミ)が 宿っているという石。 (大杉権現の横にあります) 秩父地方の神社では、 狛犬のような形態でオオカミの像が 置かれているのをよく見かけるが、 お寺にこういう形で大口真神が 祀られているのは珍しい。 |
最後に本堂の毘沙門天(=多聞天)に向かって参拝(写真⑨)。
(毘沙門天像は外からだと見えませんが、靴を脱いで本堂の中に入り拝観料¥1000で御開帳)
大岩毘沙門天(最勝寺)は明治以前の神仏混淆が残っている。修験道っぽい感じもする。
参拝後、いよいよ大岩山頂へ! |
![]() ⑬本堂の左側、社務所と山王権現社の間の車道を少し進むと右側に歩道が見えてきます。 どこからか、法螺貝を吹き鳴らす音が聞こえてくる。イイ雰囲気! |
![]() ⑭歩道に入る。行道山浄因寺まで2.1㎞。「天空テラスまで165歩」とも掲示されていた。 大岩山頂へは、道標に記される「行道山浄因寺」方面へ進みます。 この歩道の途中に小銭が置かれた石があったので、何だろうと思ってよくよく見てみると、 おーっ!顔だ!人面石だ! 初めに発見した人スゴイ。 |
![]() ⑮石段を上がると天空テラス(天空西公園)へ通じる車道(天空参道)に出る。 [天空テラス/行道山浄因寺2.0㎞/大岩毘沙門天0.2㎞(230歩)] 天空テラスは大岩山頂方面とは反対方向だが近い(1分くらい)ので寄ってみた(トイレもあります)。 |
![]() ⑯天空テラス(天空西公園) 展望良い!ベンチ多数。テーブルあり。トイレあり。 この辺りの標高は306mくらいか? 大岩山を最短で登る場合は、ここの駐車場から(ここに至るまでの車道は狭いので対向車に注意) 。 山に登らなくとも、参詣または展望目当てで訪れている人が多数。 (毘沙門天本堂からここまで約5分) |
天空テラスからの展望 山座同定
↓ 写真⑰ クリックで拡大します ↓ ⑰関東平野北縁部、足利の山々、秩父の山々。空気の澄んだ日なら丹沢や富士山も見えるはずだが、 今回は見えなかった。でも、景色良いです。 |
![]() ⑱両崖山の方角(南南東方面)にランドマークとなる建物、埼玉スタジアム2002(さいたま市)とスカイツリー(墨田区)。 両崖山まで2㎞、埼玉スタジアム2002まで57.5㎞、スカイツリーまで80.5㎞ 。 (参考として・・・日帰り登山へGO!両崖山のページ) |
![]() ⑲同じく南南東方面。スカイツリーから右へ目をやると池袋のビル群、続いて右側にさいたま新都心。東京都心部のビル群は重なり合っていて、個々のビルを判明できず。 NTTドコモのビルとさいたま新都心の合同庁舎は判別できた。 |
![]() ⑳天空テラスから天狗山山頂を望む。登山者が一人いた。 方角は南南東方面の南寄りで、天狗山山頂を通る延長線上には群馬県邑楽町、千代田町、埼玉県行田市、鴻巣市、北本市、川越市、富士見市、新座市、練馬区、武蔵野市、世田谷区など。 最奥に薄っすらと見える高層ビルは練馬区のビルか?杉並区のビルか? |
![]() 天狗山(足利市)から見た大岩山・行道山 (天狗山山頂はこんな感じ・・・日帰り登山へGO!天狗山のページ・写真⑥) |
天空テラスからの展望が良かったので、ちょっとだけのつもりが少々長居してしまった。
写真⑮地点まで戻り、大岩山頂へ向かう(道標の指し示す「行道山浄因寺」方面へ。アスファルトの車道を進む)。
(天空西公園から天空東公園まで約5分)
![]() ㉑天空東公園 「天空ひがし公園」の看板、ハイキングマップがあります。 公園と言っても、広い車道の終点(車道の東端)と言った感じの場所です。 [大岩山・行道山/行道山巻道(山頂を通らず、山の中腹を通って浄因寺へ行く道)/大岩毘沙門天0.4㎞]分岐 (大岩山頂・行道山頂を経て浄因寺まで1.8㎞、90分と表示されていたが、60分くらいで浄因寺に着く。/巻き道で直接浄因寺へ行く場合30分と表示されていたが45分くらいかかる。) |
![]() ㉒分岐[野山(野山ハイキングコース)/行道山浄因寺1.5㎞(大岩山・行道山方面)/大岩毘沙門天0.7㎞] |
![]() ㉓大岩山(剣ヶ峰)山頂 標高417m 三角点は無し。そんなに広くはない。 「関東ふれあいの道」の標石が立つ。 手作り風の小さな山頂看板が木に掛けられている。 (天空東公園から約15分) |
![]() ㉔山頂中央にテーブルとベンチ。 さらに行道山へと足を延ばす場合は 次のページ参照 |
![]() ㉕大岩山からの景色。360度展望ではないが、各方面を部分的に眺望できる。 |
大岩山からの展望 山座同定
↓ 写真㉖ クリックで拡大します ↓ ㉖富士山と秩父山地(南南西~南西方面) 富士山まで約129㎞。雲取山まで約72㎞。 |
![]() ㉗甲武信ヶ岳方面 (南西方面) 甲武信ヶ岳まで約81㎞ |
![]() ㉘御荷鉾山方面 (西南西方面) 西御荷鉾山まで約52㎞。 |
![]() ㉙八ヶ岳の峰々 (西南西方面) 南八ヶ岳(赤岳・横岳・硫黄岳)・北八ヶ岳(天狗岳・中山・茶臼岳・縞枯山・北横岳)蓼科山) 赤岳まで約105㎞、蓼科山まで約106㎞、荒船山まで約74㎞。 |
![]() ㉚浅間山と榛名山 (西~西北西方面) 浅間山まで約82㎞、掃部ヶ岳まで約53㎞。 |
![]() ㉛ 赤城山 (北西方面) 黒檜山まで約30㎞。 |
![]() ㉜男体山方面。行道山頂もギリギリ見えました。(北方面) 行道山頂まで約590m、男体山まで約43㎞。 |
![]() ㉝筑波山を望む。(東南東方面) 青竜ヶ岳(三毳山)まで約18㎞、筑波山まで約62㎞。 |
![]() ㉞大小山、大坊山。 (南東方面) 妙義山(大小山)まで約8㎞、大坊山まで約6㎞。 |
大岩山から北へ、行道山、寝釈迦像、浄因寺(清心亭)を廻って、巻道で天空東公園まで戻る場合(約1時間25分)はこちらを参照☞次のページ
登山ルート
駐車場から古道経由で毘沙門天本堂まで約30分
毘沙門天本堂から大岩山頂まで約30分
下山は約40分
駐車場(男坂口) | |
↓約20分 古道で登る | ↑ 男坂 |
叶権現 | ↑ 男坂 |
↓約5分 | ↑約15分 男坂を下って駐車場へ戻る |
子種岩(男坂女坂分岐) | |
↓約1分 | ↑約1分 |
車道・毘沙門天石段の下・駒立岩 | |
↓約5分 途中に山門(仁王門) | ↑約3分 |
毘沙門天 本堂 | |
↓約3分 | ↑約3分 |
天空参道(車道)(←1分→天空テラス) | |
↓約3分 | ↑約3分 |
天空東公園(巻道分岐) | |
↓約10分 | ↑約10分 |
野山分岐 | |
↓約5分 | ↑約5分 |
大岩山山頂 |
大岩毘沙門天、大岩山往復登山だけなら足利市の史跡を観光する時間もある!
車だと足利市街地まで近い。
【参考として(外部リンク)】
👉産業振興と縁結びの神社 織姫神社公式ホームページ
👉足利氏の氏寺・国指定史跡・国宝・日本の名城百選 鑁阿寺公式ホームページ
👉日本最古の学校・国指定史跡 足利学校(足利市公式ホームページ)
👉 足利市立美術館(足利市公式ホームページ)
👉 名草の巨石群(国天然記念物) 足たび 足利市観光協会公式サイト
☞ 大岩山から行道山・浄因寺を廻って巻道を通って毘沙門天へ、男坂で駐車場まで戻る場合。
隣りの山 ☞ 行道山(浄因寺駐車場から登る)
【参考として】 大岩山毘沙門天公式ホームページ(外部リンク)